※【えろ注意】クロ遊習作【ヤってるだけ】
掴んだ腰を引き寄せて、熱く熟れた奥の、いちばん悦ぶところを目掛けて突いてやる。その度に跳ねる艶やかな黒髪。喉を反らせ、しどけなく開かれた口唇から上がる甘い悲鳴は、此方を興奮させるには十分すぎるものだった。
背筋を走り抜ける快感に息があがる。それすら、気持ちがいい。
「ゆ…せ、…遊星、イイ、かっ、」
「ぁ、ンぅ…!」
呼び掛けに応える代わりに、幼馴染みの青年――遊星はまた一段と高く啼いた。
旧童実野シティことサテライトの廃れた地下鉄跡、荒れ果てた駅のホームに建つバラック小屋。久しく訪れていなかった此処は彼のアジトだ。細かい部品が入っているであろう箱や彼が直した決闘盤の置かれた棚、テレビ代わりのモニタとデスク一式、古タイヤに傷だらけのアルミ板を乗せただけのテーブル。それと廃品から拝借したソファがふたつ置いてある、そんな狭い空間――そこに、部屋の主の嬌声と二人分の荒い吐息が反響していた。
三人掛けの粗末なソファに俯せにして、腰だけを高く掲げる格好をとらせて後ろからその身体を貫く。えらく淫靡に見えるその姿は確か最初四つ這いにさせた筈だったが、何時の間にか上体を支えられなくなったのだろう。肩より上は枕代わりの毛布の中へすっかり沈んでしまっていて、此方が腰を支えていなければすぐにでも崩れ落ちてしまいそうだった。
自分より背丈はある筈なのに細い腰は、酷く扱えば折れそうで怖いとすら思う。それでも中を突き上げるのをやめられなくて、ソファのイカれたスプリングがぎしぎしと軋むのも構わず蹂躙した。受け身の彼はびくびくと淫らに身体を跳ねさせて、理性を熔かされるような甘い、甘美な声で啼く。
――正直、たまらない。
「っく、ろ、…ぅあ、は、ぁッ…!」
「ッ…そんな、締めんなって。あー…お前ん中、ほんと、ヨすぎ」
穿てば受け入れ、抜こうとすればそれを拒むように蠕動する遊星の内は快楽の坩堝のようだ。埋めた自身をぴったりと包んで、時折具合よく締め付けてくる。深くまで繋がった部分は動く度に如何にもいやらしい粘着質な水音を立たせ、揺する動きに合わせて断続的に零れる声がやけに生々しくて、自分がこいつを抱いているのだと、この快感が本物なのだという実感が更に自身を昂らせた。
喜びも怒りも苦しみも悲しみも、皆共にしてきた彼と、快感をも共有している。それがひどく嬉しい。
「っ…ふ、どうしたよ…遊星、腰が揺れてんぜ…?」
「あぁっ、あ、や、クロ…ウ、っ、」
意地悪く囁いてやれば泣き出しそうな声音で呼ばれる。瞬間、ぞくりと背筋を走り抜けた電流のような快感に、これはまずいななどと俄に思った。此方の律動と合わせるようにゆるゆる腰を揺らす遊星の中は、つい悪態を吐きたくなる程ヨすぎるのだ。
このままでは彼より先に達してしまいそうだ。そう苦笑しながら、遊星の腰を掴んでいた手を片方、するりと前へ滑らせる。触れた遊星の陰茎は快感にすっかり勃ち上がり、先端からとろとろと蕩けるように溢れる先走りで濡れていた。
「あぁ、ぐしょぐしょじゃねーか…」
「ッ、や! やだ、っあ、」
くちゅりと水音を立てて柔く扱いてやると、遊星はびくりと肩を跳ね上げて声を上げた。彼は感じてしまうところを他人に触れられることに殊更弱い。力の入らない身体で上へ逃げようとする遊星に自身をぐっと深く突き挿れたまま、背中から覆い被さり抱え込むようにして押さえつけてやる。丁度彼のイイところを掠めたのか、遊星は背を撓らせて息を詰めた。
此方が意地悪く責めると、どういうわけか遊星は途端にその諸々を耐えようとし始める。昔から意地っ張りな所為だろうか――そこがたまらなく愛おしく、余計にひどくしてやりたくなってしまう。情欲と共に滲み出す嗜虐心を止める術は、知らない。
「かーわいいなぁ遊星…、なぁ、すげぇ溢れてくるの、わかるか?」
「そん、な、ぁ、っ知ら、ない…!」
「知らない? 自分のことなのにわかんねぇ…?」
「わから、な…っく、ふ、…ぁっんん、ン…ッ」
耳元で囁きながら、止め処無く淫水を溢れさせている先端を指で虐めてやる。時々鈴口に爪を喰い込ませたり裏筋を指先でなぞったりしながら、身体に回した手で肌を辿ってはツンと立ち上がった胸の突起を愛でてやった。その度に彼の唇から零れる堪え切れない声が鼓膜を揺らして心地がいい。口にする否定は最早意地だけで、刺激にびくびくと身体中を震わせながらもぎゅっと毛布に爪を立てて耐える遊星に、くすりと笑いかけてやった。
「嘘は、よくねーぞ…前も後ろもこんなじゃねぇか、」
「ひァああ…ッ! ぁ、あ、くろ、っクロウ…ッ!」
「そんなに、気持ちイイか…? なあ、遊星…」
ぐん、と、緩めていた律動を再開する。堪らず悲鳴を上げた遊星を更に言葉で責め立て、中を突き上げるのに合わせて遊星自身への愛撫も激しくしていく。前と後ろと両方から与えられる快楽から逃れるようにふるふると頭を振るも、一度零れてしまった声を抑えることは出来ないようで。
遊星の足ががくがくと震えて、自身を締め上げられる感覚が短くなる。絶頂が、近い。
「っ、なあ、どうなんだよ…? オレは、ッ、…すっげえ気持ちイイ、けど、」
「は、ッあ、いい、っイイ、から、ッも…!」
無理だと懇願する遊星に、彼からは見えない位置で自嘲する。こっちだって彼の痴態にやられて疾うに限界だ。
そうなってしまえばあとはもう、欲望の赴くままに快楽を、彼の身体を貪るだけ。
「ッ、遊星…!」
「クロ、ッぅ、あ、ああぁ――…ッ!」
どくりと自身を脈打たせ、遊星の中へと熱を注ぎ込む。それと同時に、遊星も高い声を上げて白濁を吐き出した。
はあはあと、上り詰めた衝動に早鐘を打つ鼓動が促すまま肺から息を吐き出す。互いに呼吸を荒げながら絶頂の余韻に浸るのは毎度のことだ。顔を隠すように毛布へ沈んでしまった頭を撫でて、息を継ぐ度に上下する肩へ幾つか口づけを降らせながら呼吸が整うのを待つ。
「…はー…遊星、大丈夫か…?」
辛そうに呼吸を繰り返す背に声をかけるが、返答する余裕も無いのか遊星からの返事はない。未だ繋がったままの身体が辛いのか、そう思って彼の中に埋めていた自身を殊更ゆっくりと引き抜くと、遊星がびくんと大きく背を反らした。
「ッ、ひ…!」
「っと、悪ィ、平気か、」
達した直後の身体にはそれすら刺激になってしまったらしい。上がった声を気遣えば、遊星は詰めていた息を吐き出して小さく頷いた。
後孔から、先程注ぎ込んだ欲望がこぷりと音を立てるかのように溢れてくる。引き締まった太股の内側を伝うそれと、ソファを汚す遊星の吐き出したものとを見留めて、ああ後始末しなきゃなあなんて思ったその時だった。
「クロ…ウ、」
「ん?」
掠れた声で呼ばれ、見遣れば未だ熱の抜けきらない表情で肩越しに振り返る遊星の姿。
「遊星…?」
「…っ…い、っ、…クロ、ウ、熱い…っ、」
「ッ…、」
はぁ、と、切なげに零される熱い吐息。
熱と涙にとろけた青の瞳で見つめられて、ごくりと喉が鳴った。
「…くそ、これ以上煽んなっつーの…」
「っ、ん…ぅ、クロ…」
再び沸き上がって来る熱に苦笑しながら、俯せの体勢を仰向かせ、酸素を求めて半開きの唇に口づける。触れ合わせ、やわく食んでやればうっとりと目を閉じる遊星を見てしまうと、もっともっと可愛がってやりたくなった。汚れたままなのも構わず未だ火照る身体を重ねて、戯れるような触れ合いを再開する。それが再び激しく求め合うようなものに変わるのも、恐らく時間の問題だろう。
込み上げる愛しさは、底を知らない。
クロ遊の習作とえろの習作を兼ねているのでアレかも
なんつーか、少年×少年とか…んな書いたこと無いことに気が付いて、さあ
クロウってどちらかというとSだと思うんですが…
やさしーのに鬼畜なクロウ様マジ萌え