――罪の傷痕(鬼柳×遊星)







 薄闇の中、抱き合うようにして肩口に顔を埋める鬼柳の手が、遊星の躯の線をなぞっていく。胸から順に下へ、以前よりも骨張って無骨になったその手は、丁度右の脇腹を掠めたところで、止まる。

「…そこ、は、」

 服の下の不自然な歪みを捉えたのであろう、鬼柳の手は一度離れ、次に触れたのは微かに震える指先だった。恐る恐る、怖いくらいにそっと宛てがわれたそれは、肌の歪みを寸分も逃さず確かめるように辿っていく。一度に止まらず、何度も――。やがて、遊星の背に回されていた腕が、堪らなくなったように小さな身体を抱き寄せた。

「……鬼柳、」
「……」

 気遣うように呼んでも返事はない。代わりに聞こえるのは、か細い、溜息のように続く呼吸の音。
 静かに鼓膜を震わせる吐息に、遊星は泣きそうな背中を抱き返した。
























CT編が終わる前のラスト辺り妄想だった