※ついったーろぐブル遊えろ×3。中途半端なのは仕様です













■うつくしいひと(ブル遊/遊星狂いのブルーノ)

 不動遊星という人間はとてもうつくしかった。しかしそうは言っても彼は一般的に美しいと形容される容姿ではない。ほどよく鍛えられ男らしさが漂う身体は、繊細で儚げな美しさというものとは異なる。それは彼の容姿をそう感じるよりも、彼をかたちづくるパーツ、そのひとつひとつがうつくしいのだと言えた。稲妻が走る艶やかな黒髪、星空を映したような青い瞳、浅黒い肌。器用に滑る指先から、すらりと伸びた足先まで。彼を象るパーツはそのすべてがうつくしく、何よりも彼は心がうつくしかった。何者にも負けぬ強さとやさしさを持ちながら、その奥にある弱さや闇をひた隠しにしている。他者には頼もしく、反面いじらしい彼はとても、とてもうつくしいと思う。そして――うつくしいものを愛でるのは、当然のことだと理解している。
「――は、っぁ、はあっ、は……」
 閉じることのできない薄い唇が荒い呼吸を繰り返す。奥にちらつく舌がまるでこちらを誘っているようだ。厭きるほどしたというのに再度その唇を奪い、熱い口腔内で逃げ惑う舌を強引に絡めとった。びく、と彼のうつくしい肢体が跳ねる。
「は……、遊星」
「ふは、っあ、」
 執拗な口付けから解放され、纏わりつく熱を振り払うように身を捩る彼の髪から雫が散る。仄暗いランプの明かりに滲んだ汗がきらめくのも彼をうつくしいと思う要因のひとつだった。無駄のない引き締まった身体。機械油と煤にまみれ、染み付いたにおいは彼自身のものと混ざりあいひとつになっている。瞬きにあわせて震える長い睫毛や、涙を帯びて揺らめくサファイアの双眸。投げ出され、或いは縋るようにシーツを掴む四肢は時折ひくりと痙攣し、ちいさく戦慄く唇が熱に濡れた吐息を絶やすことはない。それら彼を構成する部位やその所作ひとつひとつがどれもみなうつくしく、自然と唇が弧を描く。
「遊星、きれい」
「そ、んな、っ」
「綺麗だよ、すごく」
 甘く囁くと彼はかあっと頬を朱に染めた。自らの浅ましい姿を見られ、あまつさえ賛美の言葉をかけられるのが恥ずかしいのだろう。居た堪れないとでも言うように目を閉じると顔を逸らしてしまった。恥じらう姿はとてもかわいらしい。逸らされた額にちゅ、と軽くキスを落として、汗でじんわりと湿る肌の上に手のひらを滑らせる。するすると弱い部分をわざと掠めながら足までおりていけば彼はびくりと肩を震わせた。向けられる怯えたような瞳にふわりと微笑んで、頑なに閉じられた膝に手をかける。
「もっと見せてほしいな……ふふ、ほら、こっちも」
「ま、待て、ブル……っ!」







■S×M(謎D遊)

 ……昂りきった怒張を突き入れた刹那に遊星の陰茎は白濁を吐き出していた。思わぬタイミングでの射精にこちらが呆然としてしまう。普段と比べ大して慣らしていない、狭い後孔への半ば無理矢理の挿入。ある程度は前戯を施したせいとはいえ、彼はそれに快感を得たということだろうか。荒く繰り返される吐息をふるわせる遊星は、絶頂の余韻にあられもない声が漏れてしまうのを堪えているように見える。
「遊星」
「っ……な、ん、」
「乱暴にされる方が好きか?」
 率直に訊いてみた。半分は確認、半分は興味だったが、それを聞いた遊星はあろうことか恥じるように顔を逸らす。――やはりか。そう心中でごちた自分の口元は笑みを浮かべていたに違いない。
「……なら、これはどう……だっ?」
「っひ……!?」
 ぐっとより深く穿つように腰を動かせば、遊星は組み敷かれたその全身を跳ねさせた。不意の衝撃に見開かれる青い瞳。凛とした輝きを宿すそれが揺らぐのはひどく嗜虐を誘った。いつの間にか乾いていた唇を舐め、戦慄く遊星の口を塞ぐ。上も下も構わず荒々しく貪るのは彼がそう望んでいるからだ。容赦など、しない。







■共有する秘密(ブル遊)

 立ったまま背後から犯されるのは初めてではなかった。熱い肉棒が奥まで穿たれる度にぐちゅりと生々しい音が立つ。体格差がある所為で腰を抱かれると足が半ば浮いてしまい、そのままがつがつと容赦なく突き上げられては眼前の壁に縋りついて啼くことしかできない。
「は、ぁ、あう、っぶる、の……ッあ、ンンっ、」
「遊星……だめだよ。声、抑えないと」
「っふ、う、うう……ッ」
 二人に聞こえちゃうよ、と。みっともなく喘いで開きっぱなしの口を戒めるように、ブルーノの指が二本差し込まれる。襲い来る快楽の波に息も絶え絶えなそこは、過敏になっている内側の粘膜を擦られて涎をだらだらと溢れさせた。――幼馴染みの二人に隠れて、自分はこの青年とふたりだけの秘密を共有する。とても淫らで、いやらしい秘密。それは隠すことへの背徳と罪悪感を加速させ、同時にひどく自分を興奮させた。上も下も前も後ろも、自らの体液とブルーノのものにまみれながら快感を貪ろうとしている。半端に脱がされた下着は一度達したものと今尚止めどなく溢れ滴る先走りで既にぐっしょりと濡れてしまっていた。……